First Love ~君がくれたもの~
「・・ミリア」
ミリアの前に膝をついて視線をしっかり合わせながらミリアの頭を撫でた。
「何でも一人で抱えこむな。頼りないかもしれないけど、俺も比呂もミリアの力になりたいって思ってる」
あの時、海岸で見たミリアはとても大人びていて、涙を拭うこともせず空を見つめていた小さな背中はあまりにも切なかった。
自分ではミリアの力にはなれないかもしれないけれど、あんな切ない顔をもうさせたくないと思った。
「無理には話さなくていい。でもいつか・・話せる時がきたら、俺達を頼ってほしい。ずっと待ってるから」
言いながらミリアの目に光る涙をそっと拭った。
「雄平・・・」