泳いでね、スー〜震災の中で〜
それを聞いて、海を眺めていた元気が、

「恐いの…やだぁ〜。」

と、ぐずつき始めた。

母親は、後部席の二人を見つめて、

「大丈夫よ、お母さんがついているからね…。お母さんから離れないでね。」

と、優しい表情で言ったのだった。

『この子達の為にも…あきらめない…。』

そう決意すると、車を大通りから外した。
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