泳いでね、スー〜震災の中で〜
そして、海底に身を潜めて少しした時に“津波”は僕達の上を通過していた。

僕達のいる海底をも引きずって行くような勢いで、僕達は、岩壁に体を預けて必死に堪えつづけた。

「ノナ……しっかり……。」

僕の体が“津波”に負けて、流されかけた時、お母さんが覆いかぶさって、僕を押さえ付けてくれた。

岩壁に体をぶつけられて、痛みがはしるけど…。
流されるよりはマシだと感じる事ができたんだ。
それだけ…“津波”のパワーは凄かったんだ…。
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