泳いでね、スー〜震災の中で〜
「恵美ちゃんが…あんなに叫んでくれている…。声を震わせて…。」

近澤の近所に住む、成瀬は高台にある学校へ向かっていた。

途中までは、車で避難していたのだが、近澤の切羽詰まった声を聞いて、渋滞中の車を乗り捨て、自らの足での避難を選択していた。
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