泳いでね、スー〜震災の中で〜
一方、元気達親子は、逃げる高さが足りなくて、津波に流されていた。
しかし、今のところは、漂流物に3人一緒に掴まる事ができていた。
子供達の背後から、掴まっている母親は、

「絶対に……離しちゃ……ダメよ!」

と、子供達に訴えた。

元気、麻友は、声を出す事ができない恐怖の中、頷いてみせていた…。

『このままなら…助かるかも…。』

そう感じた母親は、目の前に迫る家の残骸に気付いた。
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