法螺吹きテラー
何事も無く家に帰れて、
そして次の日も、日常が続く。
変わった事は、
先輩もいなくなってしまった事。
それともう1つ。
あの日以来、
神花先輩のノートも行方不明だ。
部活の後、
どこかに繋がりは無いか。
いくら探してみても、
そんな物は見つからなかった。
そしてまた3月が訪れ、
4月になり、俺は3年になった。
安藤先輩も、神花先輩と同じように扱われたらしい。
何かに巻き込まれたよりは、
何処かで好きなように生きている。
そう思いたかった人たちが居る。
学校では、
もしかしたら2人は付き合っていて、
時間差でかけおちでもしたんじゃないか。
そう邪推する奴もいた。
確かに趣味はバッチリあっていたけど、
それはないだろうと俺は思う。
けど、真相なんて、誰も知る訳無い。
そう、本人たち以外は。
噂は噂でしかないんだ。