【短】プロポーズは突然に
「そんなに急がなくても待ってるって」
「うん」
「木村さん。提出物を先生に届けるの手伝ってくれない?」
龍哉と話をしていたら、クラスメイトのひとりが話かけてきた。
「あ………」
どうしようか迷っていると、それが分かっているかのように龍哉が言った。
「手伝ってあげたら?俺待ってるし」
「…うん。分かった」
「ありがとう、木村さん」
私は提出物のワークとノートを持って、職員室へと向かった。教室から職員室までの距離は短いから楽だ。