STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
『ん? 何だよ……迷惑か?

何か用事?』



「あ、ううん、ゴメン。

いきなりだったから
ちょっと驚いただけ」



そう取り繕いながらも
内心は軽くあせる。



今から会う? 



あたしの役目はもう
終わって、これ以上和樹に
会う予定はなかったんだけど。



それに那智は仕事中だから
相談することもできない。



(なんか理由つけて断ろう……)



そう決めて、あたしは
『ゴメン今日は――』と
口を開きかけた。



でもそれより一瞬早く、
和樹が言う。


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