STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
「ちょっ、何を――…!」



「もったいないな。どーして?

こんなに魅力的な顔してる
くせに」



「は? 何言ってんの、
離してよ!」



あたしは左手で那智の指を
払った。



強気に叫んだけど、内心は
少なからず動揺して鼓動が速い。



こんなキレイな顔に至近
距離で見つめられたら、
誰だって少しはドキドキ
するだろう。



「ゴメンゴメン。

キミがあんまり意外なこと
言うからさ」



那智は払われた手を何事も
なかったように引っ込めて
そう言った。


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