STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
「……大きなお世話よ。

あたしの勝手でしょ」



「そうは言ってられないよ。

――なんで?

どーして嫌いなの?」



「は? どーしても何も――…」



嫌いなものは嫌い。
だって楽しくないから。



それ以外に理由なんて
あるわけないのに、何が
聞きたいんだかコイツは。



(あぁそうだ、いいこと
思いついた)



この男を納得させれそうな
体のいい理由を思いついて、
あたしはすました顔で
言ってやった。



「あたし、不感症なのよ。

だから相手を楽しませる
こともできないから。

そんなんじゃ愛人なんて
ムリでしょ」


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