STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
4―陰謀と同居生活
     ☆☆☆☆☆



「とりあえずこれ着といて。

朝食を食べたら、買い物に
行こう」



「買い物? なんの?」



那智が投げた物を反射的に
受け取りながら、あたしは
怪訝な顔をした。



すると那智は呆れ顔で
クスッと笑って、



「汐音の物に決まってるだろ。

服とか、日用品とか。

欲しいなら家具も買っていいよ。
一応一式は揃ってるけど――
って、ああ、まだ汐音の
使う部屋見せてなかったな」



後半は独り言になってる。



けどそのセリフであたしは
改めて実感した。


_
< 94 / 396 >

この作品をシェア

pagetop