こんな恋の話し
「お前ら~着いて飯作るぞ~ 」
ヤクザ顔の担任は叫んだ。早速ですか。

オリエンテーションもそこそこに、担任希望の夕食。
今晩はカレーライス。


「研修センターってこれキャンプ場じゃん!蒔き無理‼」
彩香が叫び、最初の工程であった火おこしを断念し、
野菜を切るべく水回りに消えた。

「あぁーもうホントにお嬢様なんだから」
私はそう叫びながら、蒔きを絵美と運び火おこしを始めた。


それの一部始終を見ていたのだろうか。

「あっオレやるわ、切り物しておいて」
近くにいた男子が声をかけてくれた。

「岩田君ありがとう~助かる~」

すかさず絵美も消えた。

早っっ!呆気にとられた私に

「渡邉さんもいいよ」
岩田君は汗だくになりながら、私を水回りへ行かせてくれた。

「岩田君いいよねー奏さ、帰りのバス一緒だから今度話してみたら?」
皆が茶化す。

「えっ!バス一緒なの?知らなかった!てか、岩田君って名前だったんだ~」

帰りのバスでは爆睡している私は全く知らなかった。

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