【完】どの夏よりも切なく

お好み巻をほおばりながら、花火がよく見える河原に腰を下ろした。



「花火もうすぐ始まるな」



日下部はそう言いながら、残り半分のお好み巻を、一気に口の中に入れた。



「うん」



私は一口だけパクリとかじって、残りはパックの中に入れた。


お腹がいっぱいになって、ぽっこり出ちゃうと恥ずかしいしね。



日下部はゴロンと寝転がると星空をジッと見つめた。

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