1つの願い事【完】


「毎年ね、同じお願い事してるんだ」


「そう…なんだ…」


「織姫様と彦星様は優しいからね、毎回美優のお願い事叶えてくれるの」



嬉しそうな声が聞こえるが、短冊を持つ指が震えてる。


上手く紐を結べない。



「お姉ちゃん、ありがとうね」



ああ、なんで…


私は我慢し切れずに、小さな体を抱きしめた。


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