愛の歌〜キミに捧げる恋〜



3月、春。




「真白ぉ〜!写真撮ろ!ほら、早く!」



満面の笑みを浮かべて私を呼ぶのは、親友の実乃里。



「待って、風で髪の毛がぐちゃぐちゃだよぉ……。」



一所懸命にくしゃっとなったくせっ毛を直しながら実乃里の元へと急ぐ。



「ほら!そんなのあとあと!みんな集まってるから!ね!」



ストレートのさらさらヘアの実乃里は、くせっ毛が酷い私のことなんて理解できないくせに。



そうぶつぶつ言いながら、クラスメイトがいる満開に咲く桜の木の下に急ぐ。



さぁっと抜ける風が気持ちいい。



「さぁ!みんなカメラ向いて!」



写真屋さんの声が響く。





今日、私達は中学校を卒業します!






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