カワイイだけじゃ物足りない

なかなか面と向かって青山くんと会話ができないまま放課後になってしまった。

あぁ、どうしよう。

会話が苦手な私には、どうやって青山くんに話しかければいいのかわからないし、それに取り巻きのような女子達が周りに常にいるため、話しかけたくても女子達の反感を買い、睨まれるのがオチ。

トボトボとそう考えながら教室を出る。

明日は…話しかけられるかなぁ。
でも…御礼って早めがいいよね。

「……はぁ」

自然とため息が出てしまう。

って私…珍しく他人のことを考えてる。

そんな自分自身に驚き、ついつい顔に変な笑みが…

「…何か面白い物でもあるの?」

「え…?」

声の主は覗き込むようにして、私の視界に入ってきた。

< 12 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop