キミへ
「てかさ、文化祭回らない?」
みんなは同じように『あっ』という顔をした。
「文化祭ねぇ……」
「俺パス。まだあと2日あるし、休んどく」
そう言ったのは玲音で、まぁ当たり前だよね。
さっきまで接客してたし…。
「アタシもいーや」
新しい出逢いを探すとか言ってた雅までもパス。
てか出逢いはどうした? 出逢いは。
「俺行くー」
「うちもー」
「俺も行く」
やっぱり元気が取り柄な龍、千嘉、イタチは元気よく挙手した。
「流石元気っ子!」
「やたー!! 杏菜に褒められた〜」
褒め…たに入るのか? あれは。
「んじゃー行くか!」
「だな」
「杏菜行こ〜」
「うん。あ、」
あたしは怜衣をチラッと見たけど、疲れて寝てたからそっとしとくことにした。
「行ってくるよ〜」
「いってらー」
「変なのに絡まれんなよ」
「大丈夫だよ。イタチ達居るし」
何かあればあたしが蹴散らす!