キミへ

「え…。ウソ、これウィッグ?」

「眼鏡伊達…?」

「「何でそんなもったいないことを!?」」

「よくハモるね…2人とも…」



苦笑いしながらそういえば、腕を組んでにかっと笑った。



「仕事仲間ですから!」

「腐れ縁ですから!」



あ…、やっぱり幼馴染みなんだ……。どうしよう、さっきからあたしの予想当たってばっかだ。



「んで、何で地味子に?」

「なんとなく…」

「もったいないなぁ。あ、あれでしょ! あんちゃんが可愛すぎるからよく声掛けられるパターンでしょ!!」

「ああ!」

「可愛いからどうかは分かんないけど、よく声は掛けられる…」

「「……」」



2人は目を合わせて器用に視線で会話をしていた。

すご…、意思伝達ってやつ?



「…とりあえず、アタシらすることないね」

「元がきれいだしね。羨ましいや」

「えー? 2人の方が可愛いよ」



楽しそうに笑えるんだもん。そっちの方が羨ましいよ。


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