キミへ
教室についたらついたで今度はあったか過ぎて着込んでた服を脱いで、セーターだけになった。
「はぁ…さむ」
「席つけよー」
そう聞こえて教卓に顔を向けると権田さんがいた。
あれ、センセー久しぶりに見るな…。
「どしたの権田ちゃん」
「文化祭のことでな。惜しくも2位なったが、頑張ったから休みを2週間やることにした」
すると、クラスみんなが叫んだ。
嬉しいの? 休みが?
あたし的には家に居たくないんだけど…。
ってそれは私情か。
「いいか。警察沙汰にはなんなよ? 程よいやんちゃなら許す」
……なんだよ、程よいやんちゃって
センセーは『んじゃ』とだけ言って消えた。
ほんと、テキトーなセンセ〜…
「杏菜やったね♪ 2週間も休みだよ♪」
「ん〜…そだね」
「あれ? 嬉しくない?って当たり前か。だって休みの間怜衣に、いたッ」
バシッと腕を叩いて睨むと軽く謝ってきた。