キミへ

「ホラ、ね? 落ち着こ、みやびん」

「……嫌がらせ? ねぇ杏菜。アタシへの嫌がらせかなっ?!」

「え、なんだと思う?」

「嫌がらせかッ!」

「ナイス杏菜!」



千嘉とハイタッチして雅を見るといじけていた。



「あらら…」

「ごめんね、雅。いじけないで〜?」



するとすぐに復活したみやびん。



「もーいいや。なんかして遊ぼーっ!!」



何して? なんて素朴なことは聞かない。

みやびんは突発的だからね。



「屋内で何ができるの?」

「ん〜〜〜、これだけ広いからねぇ。みやびんの事だし、ドッヂとか…「みんなでドッヂすんぞぉ!!!」……ね」

「…………ぷっ」



分かりやすい雅にあたしは吹き出した。



「分かりやすい…」

「でしょ…」

「そこの2人ー! やるよ〜!」



あたし外野がいいでーす、そう言って手を挙げれば『よし』と言われた。

つか、高校生になってもドッヂて……。




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