キミへ
子供を忘れないね、みやびんは。
それになんかみんなもやる気満々だし。
あれ…、あたしだけ? やる気ないの。
「いっくよぉ?」
…なに、その妖しい笑顔
「おらァ!!」
……本気すぎ、真剣すぎ。
あたし眺めてるだけで楽しいや。
見てて飽きないし。
「ちょ、杏菜ー」
「わっ……と」
まさか、来るなんて思わないでしょ?
まぁ取ったけどね。
「ナーイス!ちょーだい!」
「はーい」
ボールは大きく弧を描いて千嘉の手元に行った。
「おっしゃあ! 覚悟しろ!」
「なんの覚悟だよ」
「ふふふふ…」
怖いっつーの。
「千嘉ちゃん、ミラクルスーパーデラックスアター―――ック!」
なにその必殺技みたいなネーム。
「あぶねっ」
しかも被害が尋常じゃないしねっ!
「うわぁ!」
「てめっ、もっとコントロールよくしろやッ」
「あは?♪」
「「あはじゃねぇッ!」」