キミへ

子供を忘れないね、みやびんは。

それになんかみんなもやる気満々だし。

あれ…、あたしだけ? やる気ないの。



「いっくよぉ?」



…なに、その妖しい笑顔



「おらァ!!」



……本気すぎ、真剣すぎ。

あたし眺めてるだけで楽しいや。

見てて飽きないし。



「ちょ、杏菜ー」

「わっ……と」



まさか、来るなんて思わないでしょ?

まぁ取ったけどね。



「ナーイス!ちょーだい!」

「はーい」



ボールは大きく弧を描いて千嘉の手元に行った。



「おっしゃあ! 覚悟しろ!」

「なんの覚悟だよ」

「ふふふふ…」



怖いっつーの。



「千嘉ちゃん、ミラクルスーパーデラックスアター―――ック!」



なにその必殺技みたいなネーム。



「あぶねっ」



しかも被害が尋常じゃないしねっ!



「うわぁ!」

「てめっ、もっとコントロールよくしろやッ」

「あは?♪」

「「あはじゃねぇッ!」」




< 173 / 203 >

この作品をシェア

pagetop