キミへ

あんなの、誤解しても可笑しくないよね…。



「あっ…」



しばらくしてしゃがみこんでる怜衣がいた。

その背が、すごく悲しそうで…胸が締め付けられた。

大丈夫…、ホントのこと言えば、伝えれば大丈夫だから。

自分にそう言い聞かせて怜衣に、近付いた。



「怜衣…?」

「………」



…返事、してくれないとこっちも対応出来ないんだけど…



「…玲音は」

「え?」

「玲音はいいのかよ」



ホントはそんなこと思ってないでしょ…?

あたしの目ぇ見て言えるの?



「ねぇ怜衣。」

「……あ?」

「なんであたしここに来たか、分かる?」

「……さぁ」



鈍感だなぁ…。

まぁ言わないと伝わんないしね。



「怜衣はさぁ、なんであたしなんかが好きなの?」

「はっ?」



キョトンとした顔であたしを見る怜衣。



「あ、やっとこっち向いた」

「……っ」



また逸らしそうになる怜衣に、あたしは手を掴んだ。




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