キミへ

「ねぇ、聞いて怜衣？」

「……」



あたしは怜衣の目を見てハッキリと言った。



「あたしは玲音が好きなんじゃないよ？」

「……え？」

「好きだけど、友達として好きなの。
どこでどう間違えてそこに行き着いたのかは、知らないけど」



怜衣はまたキョトンとしてあたしを見ていた。



「マジ…？」

「うんマジ。で、こっからがめっちゃ大切」

「う、うん…」



あ、なんかしおらしくなった……かわい。



「あたしが好きなのは…、怜衣だよ…？」



自然と下がっていた頭。

怜衣がどんな表情してるのか分かんないし、反応もしてくれないから困るんだけど…。



「………」



恐る恐る頭を上げてみたけど…。



「怜衣っ！ なんて顔してんのよっ？」



もう、今にも泣きそうな顔していた。

大丈夫？ めちゃくちゃ可愛いけど。



「……マジ？ これ夢…？」

「殴ってあげようか」