キミへ
「今年は杏菜がいるから出るよっ」
「ほんと?」
「うん!」
あー、こんな妹ほしかったなぁ。
目がクリクリしててチワワみたいに可愛いの。
「何やるのかなぁ?」
「またコスプレとかはヤだなぁ〜」
「最後ノリノリだったのはどこのどいつだよ」
「おほほ〜」
ほんと、この2人といると楽しくて仕方がない。
見てて飽きないし、可愛いし、尚且つ楽しそうに笑う。
「今年の文化祭! 何やるっ!?」
教室からかなりデカイ怜衣くんの声が聞こえた。
どうやら男子だけ集まって出し物を決めてるらしい。
「どうせろくな案出ねぇよ、アイツら」
「うん、あたしも思った」
「あはは、杏ちゃんハッキリ言うねぇ〜」
まだ2日しか来てない学校だけど、みんな優しくて早く打ち解けることが出来た。
ま、それもこれもみんな雅ちゃん達のお陰なんだけどね。
「はいッ! 俺コスプレッ!!」
「やっぱりな」
「何でソッチ方面なんだろーね?」