キミへ


あたし的にはなんでもいいけどさ。サボる気満々だし?



「杏菜は何がやりたい?」

「え、あたし?」



いきなり聞かれ、返答に困っていたあたしに千嘉ちゃんがボソ、と呟いた。



「ホスト……」

「あ? なんつった、千嘉」

「ホストだよホスト!!」



『良くない!?』とか言ってかなり目を輝かせる。



「ホ、ホスト…?」

「うん! 男女混合でやってさ? スーツとかメイド服とか??」

「へー、千嘉にしてはいいアイディアじゃん?」



貶されてる本人は『やっぱり!?』とかなり喜んでいるが。



「ね、杏ちゃんはどー思う?」



そんな期待された目で見られたら……、



「いいと思うよ?」

「やったぁー!」



…って、言わざるを得ないでしょ。

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