キミへ
先輩と杏菜
どうしよう、どうしよう、どうしよう。
すごく、どうしような状況。
目の前には3年の先輩。それからここは体育館裏。
それだけ聞けば集団リンチかと思うけど、実際はそうじゃない。
ただ、見知らぬ先輩から告白された。
しかも、何気イケメンだ。
「えっと……」
「返事はさ、いつでもいいから考えといてくんない?」
「はぁ……」
考えるも何も、知らない人に告白されてすぐに『はい、そうですか』なんて言えるハズがない。
「みーちゃったぁ〜」
「!?」
バッという効果音が付きそうな勢いで振り向いた。
そこには、雅ちゃんと千嘉ちゃんがニヤニヤしてあたしを見てた。
全部、みられてた……