キミへ
「間宮の席は…、黒田の隣だな」
「ヨッシャッ!!」
「何でだよ!!」
「怜衣の隣とか危険すぎるっ!」
「そこはウチの隣だろ!」
あ…、1人クールな男子見つけた…。
「お前ら、ホントうるさい」
「「「「んだとォ!?」」」」
「…じゃ、お前らの間取ってオレの隣な」
眠そうな顔で笑う彼に見入ってしまった。
……ねぇ、ここイケメンくん居すぎじゃないかな?
あたし浮くよ? 浮いちゃうよ??
「そーだな。うるさい連中の隣より、茨木の隣の方がいいわな」
ほら行け、と言わんばかりに肩をトン…と押されて少し前のめりになりながら歩いた。
「てめっ、ゴリラ!! オヤツのバナナやらねぇぞ!!」
「いらねぇよ」
「権田、一生恨む」
「どーぞ」
「2年連続でお前のクラスなんだぞ!!」
「そりゃあ、良かったじゃねーか」