キミへ

「間宮の席は…、黒田の隣だな」

「ヨッシャッ!!」

「何でだよ!!」

「怜衣の隣とか危険すぎるっ!」

「そこはウチの隣だろ!」



あ…、1人クールな男子見つけた…。



「お前ら、ホントうるさい」

「「「「んだとォ!?」」」」

「…じゃ、お前らの間取ってオレの隣な」



眠そうな顔で笑う彼に見入ってしまった。

……ねぇ、ここイケメンくん居すぎじゃないかな?

あたし浮くよ? 浮いちゃうよ??



「そーだな。うるさい連中の隣より、茨木の隣の方がいいわな」



ほら行け、と言わんばかりに肩をトン…と押されて少し前のめりになりながら歩いた。



「てめっ、ゴリラ!! オヤツのバナナやらねぇぞ!!」

「いらねぇよ」

「権田、一生恨む」

「どーぞ」

「2年連続でお前のクラスなんだぞ!!」

「そりゃあ、良かったじゃねーか」

< 6 / 203 >

この作品をシェア

pagetop