街角トレイン



「ララ…どうだった」
「うん。許してくれたよ!
全然気にしてないって」
「そっか…。なら良かった、でも…」
「?」
「あたしには本当のこと
話してほしいな」
「あかり…」



あかりはきっと、わかってる。



私に何があったかとか
私がどんな気持ちかとか
私のこと、全部全部わかってくれてる。



でも私は…
あかりに心配かけたくない。



だからキキくんのことは
今は黙っておくことにした。



「ララ♪歌って」
「歌ってって…何を?」
「trainの"君がいるから"」
「またぁ?いいよ」
「ララがこの歌を歌う時の顔と声
最高に好きなんだぁ」
「ありがと。そんな風に思ってくれて」



あかりが恋愛に失敗したとき
私が歌ってあげた歌。



ちょっと古い曲だけど
私はこの歌が大好き。



♪君がいるから 強くなれる
君といるから 世界が輝く
君の存在の大きさを
今になって気づいたよ
君を好きだと気づいたよ

いつまでも I love you...



< 27 / 58 >

この作品をシェア

pagetop