街角トレイン
【KIKI】
「有名な作詞家ってどんな人だろ?」
そんなことを思いながら
私は事務所へ向かっていた。
「おはよー!*LaLa*ちゃん♪」
「おはようございます…エミさん」
エミさんとは
私にいろいろ教えてくださる
とっても優しい人。
やけに、いつもハイテンション。
「さぁ!早速
作詞家に会いに行くわよ♪
めちゃめちゃ若くてかっこいいけど
これまでどんな可愛い歌手が
告白したって…
付き合ってはくれなかったの。
そこらへん、覚えといて!」
「は、はぁ…」
かっこいいんだぁ。
ますます楽しみになってきたな。
どんな可愛い歌手とも
付き合わないって…
草食系男子?
「ここよ」
ここが、有名な作詞家さんの部屋。
部屋の前には…
『KIKI様』と記されていた。
KIKI?
まさかね。
「失礼します」
エミさんが扉を開けたその先には…
「キキくん…!?」