街角トレイン
「私で…いいの?」
「ララがいいんだ」
ドキ…。
好きなんだ…やっぱり。
キキのことが。
キキって呼ぶのも…
本当はすごく照れくさい。
キキが私を必要としてくれて
すっごく嬉しかった。
私は…
キキのパートナーになることを決めた。
「私で良ければ…
「本当か!?サンキュー!!」
「でも…彼女さんにバレたら…」
「彼女?あぁ…。あいつは彼女じゃない」
「えっ?でも…彼女だって…」
「菊は…彼女じゃない。
でも、なぜかあいつは俺のことを
彼氏だと思ってる。
俺は彼氏にはなれないって
何度も言ってるけど…
あいつ…付き合わなきゃ死ぬって…
だから俺…あいつの前では
彼氏演じなきゃならないんだ。
こないだ電話やメールを受けたときも
隣に菊がいたんだ…。ごめんな」
なんだか…内心ほっとした自分がいる。
キキには本当の彼女はいない。
でもどこか嫌な感情が
じわじわとわいてくる。
それはきっと…
嘘だとしても
キキには彼女がいるということ。
「キキが好き…」
「ん?何か言ったか?」
「私…雨宮キキが好きなの!」
「はっ!?」
「菊さんと…別れてほしい」