街角トレイン



「よし。行こっと♪」



お父さんをびっくりさせるために
大豆で作ったクッキーと
CDを可愛くラッピングした
プレゼントを持って
病院へ向かおうとしていた。



プルルル、プルルル…



家の電話が鳴った。
私は早く病院に行きたかったため
ダッシュで電話機へ向かった。



すると…
お父さんのいる病院からだった。



私は一瞬…息が止まった気がした。



電話機の向こうの
看護婦さんの声を聞くと同時に
私は無意識のうちに
家から飛び出していた。



頑張ってラッピングした
プレゼントを落としたのにも
気づかずに…。






『お父様が危険です。
至急、病院に来てください』






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