夏の日の出来事
結局は、聖夜も一緒だったんだ
聖夜も、同情してたんだ
だからあたしに近付いた
もう...何も要らない
「ねえねえ、君はいくら?」
町をフラフラしてたら、若い男が近付いてきた
「....」
無視して歩く
「ねえ、5でどう?」
あたしにパーを見せる
...援交か...
あたしの体は5万に見える?
傷を見たら、誰だって逃げたくなる
聖夜のあの顔が、再び蘇る
聖夜も...結局は周りと一緒
「...いいよ、別に」
「じゃあ来て。いいとこ、知ってるから」
男の1歩後ろを歩く
もうどうにでもなればいい
親もいなければ誰も怒らない
誰も怒れない
あたし、憐れ?
こうでもしなきゃ、誰も抱いてくれないから
恋愛なんて、要らない
町を歩けば、誰かが声をかけてくれる
5万であたしを抱いてくれるんだから