夏の日の出来事
「こんにちは...」
由愛が母さんに挨拶をする
「聖夜の彼女さん?」
「いえ、聖夜の友達の北野由愛です」
母さんは...気付いてなかった
だが、名前を聞いて気付いた様子だ
「もしかして...北野さんの...娘さん...?」
「え?」
母さん!!
目で合図をする
「聖夜...ちょっと来なさい」
「は?意味分かんねえし...ちょっと待ってろよ、由愛」
「あ、うん」
隣の部屋に入る
「聖夜、どういうこと?」
「見ての通りだろ。由愛に全部を教えてえんだよ」
「そんなことしても、許してもらえないわよ」
「許してもらいてえなんて思わねえよ」
許されることじゃねえし
「だったら...」
「だけど、俺はアイツと一緒に居てえって思う。一緒に居て、痛みを分かってやりてえって思うんだ」
「聖夜...もしかして...」
...多分、母さんにはバレたかも
俺が...由愛に惚れてるって
ちゃんと実感してるよ、俺も
同情とかじゃなくて...