夏の日の出来事


チラッと見ると、聖夜って人と目が合った


だけどあたしが逸らした


あたしと...同じ目をしてたから


そしたら聖夜君があたしの前の席に座る


「おっ」


康祐君が呟いた


「...お前、空、好きか?」


「え?」


聖夜君が呟いた


低い声が、心地よかった


「好きだけど...」


「俺も好きなんだ、空が」


聖夜君が空を見上げてる時の目は、綺麗だった


なんていうか...空を信じてるっていう目


うまく言えない...


「お前、名前は?」


「名前...?」


何、あたし聞かれてるの?


あたしに聞いてるの?


「名前、あんだろ?」


「あ、北野由愛です」


「ふーん。俺は河野聖夜。聖夜って呼んで」


「聖夜...?」


「そ」


聖夜と居るときは、不思議と嫌じゃなかった


なんでだろう、あたし?







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