夏の日の出来事


「...俺に触られるの、嫌?」


「え?」


ちょっと真剣な目をする聖夜


え、何言ってるの?


「...キス、したいんだけど」


「はひっ!?」


つい変な声が出る


「嫌...か?」


「や...その...」


なんて言おうか...?


嫌か嫌じゃないかって聞かれたら嫌じゃない


だけど...素直に言えない...


「...そんなに悩むなよ。するわけねえって」


「え...」


聖夜は悲しそうに目を伏せた


「...そんな顔...しないで...」


「え?」


聖夜が驚いて、あたしを見る


「そんな風に、悲しそうにしないで」


「ゆ...由愛...?」


「聖夜が悲しくなるとあたしも...悲しいの」


あー何言ってんだろう...


ボッと顔から火が出そう


「由愛、今の俺にそんな風に優しくすんなよ」


「え、ダメ?」


「...理性、保てねえ」


理性って...!!!







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