夏の日の出来事
「だからさ、言えよ」
「...だったら、聖夜も言って」
「俺?」
頷く
「あたしばっかに気ィ遣わないで。あたし、聖夜の彼女だから、聖夜のことをちゃんと知りたいの。だから...ちゃんと言って。ツラいなら、泣きたいなら、寂しいなら、あたしがずっと一緒に居るから。それしか出来ないから」
「うん、ありがと」
聖夜が抱き締めて、またキスをした
「...聖夜のバカ」
「俺がバカなら由愛もバカだ」
「あたしはバカじゃないですー」
「ンだそれ。俺だってバカじゃねえし」
「...クスッ」
2人で笑い合った
この時間が、好きだった
それ以来、ケンカはなかった
一緒に暮らすようにもなった
いまだにお母さんには嫌われて、怯えられてるけど...
まあしょうがないっか
あたし、前久々に会ったのに、怖いこと言ったからね
聖夜も、しょうがないって言ってくれる
気、遣わせてないかな?
あたし、ちゃんと聖夜の彼女で居ていいのかな?
ちゃんと...幸せそうに見えてる?
聖夜と...一緒に居て...いいのかな...?
だんだんと、不安が増えてきた