夏の日の出来事
「もしかして北野由愛ちゃん?」
「あ、はい」
「彼氏って河野聖夜だろ?」
「はい」
なんで知ってるんだろう?
「アンタらのバカさは学校1だって知ってるか?」
「いいえ、全然知りません」
「だろうなー」
先輩は空を見上げてる
「傷、平気?」
「あ、大丈夫です」
ついお腹を押さえる
「...腹、いてえの?」
「へ...?」
「腹。押さえてるからさ」
「あ...」
つい癖で...
「やっぱいてえか?」
「いや、大丈夫です。ちょっと痛んだだけですから...」
「...一緒に保健室行こう」
「ホント大丈夫です」
あたしは立ち上がる
だけど、ふらついてまた座る
「...説得力ねえけど」
「ですね...」
あははと笑う