夏の日の出来事
「よっと」
「うおっ」
あたしを軽々とおんぶする先輩
「軽すぎだろ、アンタ」
「ちょ、平気です!!」
「何組?」
「へ?」
「アンタの彼氏、何組か聞いてんの」
「え、C組ですけど...」
「C組ねー、おっけー」
「どこへ行くんですか!!」
「ンなモン、お前の彼氏の教室だろ」
「行きたくありません!!」
「ちょ、暴れんな!!」
屋上から降りる階段で暴れるあたし
先輩は慌ててあたしを降ろす
「彼氏んとこ、行きたくねえの?」
うんと頷く
「なんで?」
「.....」
聖夜にバレたら...絶対心配かけちゃう
今度は...聖夜には言わずに解決したい
聖夜ばっかに頼れないから...
「行かなくていいのか?」
「はい」
「そ。じゃあ乗って」
あたしの前でしゃがみこむ先輩
「彼氏に言いたくないなら俺の言うこと聞けよ」
「...はい...」
渋々先輩の背中に乗る