夏の日の出来事


「平気か?」


「へ...平気です...」


「無理するな。はい、シップ。自分で貼った方がいいだろ?」


「ありがとうございます...」


シップを受け取って服をめくる


ギリギリ傷のとこではないけど青くなってる...


「...それ...どうした?」


「え?」


先輩は、あたしの傷をしっかりと見ていた


「...見たんですか...?」


シップを貼って、服を下ろす


「ごめん...」


「いや、平気ですけど...」


「嫌じゃなかったらその...教えてくれねえか?」


「傷の理由、ですか?」


「あぁ」


でも...今初めて会った人だし...


「...嫌ならいい。言いたくないのは当たり前だしさ」


ポンポンとあたしの頭を優しく叩いた


ガラッ!!


勢いよく保健室のドアが開いた


「せ...聖夜!?」


なんで聖夜が!?


「クラスの友達が、見てた。どういうことだよ」


聖夜が先輩の胸倉を掴む


おいおい!!!


先輩の胸倉を掴まないでよ!!!









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