夏の日の出来事
「グスッ...」
「聖夜...」
「俺、もう帰るよ」
「うん...」
「だけどこれだけは覚えとけよ」
聖夜はあたしを抱き締めた
「俺は...由愛をこれからも愛してるから」
「...うん...」
あたしだって...愛して...はいないけど...
大好きだよ...?
でも...ごめんね...
「じゃあ、帰る」
「送るよ」
「平気だっつうの」
「あいたっ」
聖夜がデコピンをする
「俺は男なんだから。お前こそ平気?」
「え?」
「1人なんだから...誰かに頼れよ」
「うん、ありがと」
「じゃあ...明日な」
聖夜は最後に...ホント最後にキスをした
すごい切なくて...
胸が締め付けられた
聖夜はそのまま、1度もあたしの目を見ずに帰って行った
聖夜...ごめんなさい...