薄桃の景色に、シルエット。
 みんな年上の人らしくて、すごく素敵な人なんだって口を揃えて言ってた。

 私としては、可愛くて仕方ない親友達を恋に譲りたくないけど!

 幸せになって欲しいって思うから、ここは我慢して素直に応援に回る事にした。


「へぇ。で、お嬢さんはどうなの?」

「あたし? あたしは……まだよく分かんないかな。恋ってなんでするんだろうって考えちゃうくらいだし」


 恋してる女の子を見てるのって、好き。可愛くてこっちまで幸せ気分になれる。

 でも正直、私は『恋』がまだよく分からない。

 良い事なんだって事くらいは分かるんだけど…。


「ねぇ、おにーさん。何で人は恋をするのかな」

「一人じゃ生きていけないからじゃないの」

「ふむ……迷いがないって事は、おにーさんも誰か好きな人いるんだね?! もしかしてもう付き合ってる?! 美人? それとも可愛い系? ねね、教えてよー!」

「さぁて、どうだろうな」

「焦らさないで教えてよーっ」

「教える義理がない」

「なぁっ! 私とおにーさんの仲なのに…っ。可愛くない!!」

「褒めてくれてどうもありがとう」

「おにーさんの……どあほぉぉぉぉぉう!!!」


* * * E n d * * *


 アホらしくてちょっと可愛くてにやっとしたくなるお話が書きたくなりました。

 恋愛に発展するのか、ほのぼのしてるだけなのか、ギャグの方向へ走り始めるか。

 実は私が一番分かりません…。書きながら決めていこうと思います。

 ……いや、その前に続くんだろうか。


writing by 10/01/26
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