王子様の本性
そんなことを思っていると、ようやく口喧嘩が終わった美咲ちゃん達に、
『ほら、莉里立って、行くよ』
なんて、言われてしまいその時になって自分がまだ校門の前にへたりこんでいるのに気が付いた。
あたしは慌てて立ち上がり恥ずかしさで少し赤くなった顔を隠すように足早に二人の所に駆け寄った。
そして、クラス分けの掲示板を見たあたし達は見事に三人一緒のクラスに名前があった。
『1-B』それがあたし達に与えられたクラスだった。
それを見た美咲ちゃんは、あたしに抱き着き嬉しそうに声をあげた。
拓海といえば、ふざけて美咲ちゃん同様、あたしに抱き着こうとしたがそれを美咲ちゃんが見逃すはずがなく許さなかった。