金烏玉兎


縁側に足を投げだして、それに寄りかかるハムが眠たそうにしている。


「あぁ、知ってる。」


カチャリ、と私の持っている刀が鳴る。
想像以上に重くて、持つのが大変。

でも、それも吹っ飛んだ。

聖の言葉で。


「組合と知り合いだって知られて、大会出れなくなったんだろう?」


聖は知ってた。


「じゃあ…なんで何も言わないの?組合とは関係無いって、聖が言ってくれれば良いじゃん!照大は、」


頭に血が上ってる。


「照大は努力して、大会に選ばれたんだから!何もしない聖とは違って!」



< 100 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop