金烏玉兎
怒鳴り声に驚いて、ハムが起き上がり縁側を走って行ってしまう。
「僕には関係無い。照大が何に努力しようとも、何の大会に選ばれようとも。
そうしたことで、僕に何の得があるんだよ?」
「関係無いって何!?」
「そのままの意味。」
涙が頬を伝った。
確かに、聖はそういう人間だて分かっていた。
少し期待したのは、私の間違いで…。
『平気で吹っ飛ぶよ』
悲しみや悔しさを晴らすには、こういう方法しか無い。
私は、鞘に収まっている刀をそのまま振り上げた。