金烏玉兎


私の周りの人は、みんなキャラが濃い気がしてならない。

お父さんは夜に帰ってくるらしくて、私とお母さんだけでお雑煮を食べた。

お正月のバラエティー番組を見ながら笑っていると、急にテーブルを叩くお母さん。


「な、何!?」


驚いて目を見張る。


「桜嘉、二学期も中間と期末試験悪かったわね。夏休みも遊んでばっかりいたからじゃないの?」

急にそんな話題になるとは思わなかった。

お母さんは構わず続ける。


「照大くんはずっと良い成績らしいじゃない。十六夜家の屋敷の環境は合わないの?」



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