金烏玉兎
日曜日は休日。
東仲さんは庭の手入れをしていて、照大は部活で、私は家で寛ぐ。
今日も二人は不在。
コタツの中に足を入れてぬくぬくしているとハムが近づいてくる。
最近、聖が居ないから次に家によく居る私に懐いてきている。
こんな風に耳の後ろを撫でてあげても、喉を鳴らしたりしなかったのに。
もしかして、聖はそれも分かっていた?
分かって…もしかして、もう戻ってくるつもりなんか無いんじゃ…。
近くに置いてあった私の携帯が着信音を発する。
ディスプレイには百合ちゃんの文字。