金烏玉兎
この人達に捕まったら、生きて帰れる保障はどこにも無い。
「可愛いねー、何歳?」
スキンヘッドのオニーサンは、ニッコリと口元だけに笑みを見せる。
こ、怖…。
何故か自分の顔に笑みが浮かんでいるのが分かった。
「あ…あの…。」
不意に、黒い塊が私の前に入って割る。
「コイツは、関係無い。僕に会いに来ただけだ。」
弁解するような子供と、懐かしい声。
黒いパーカーのフードを被った聖。
「可愛い客だな?お前のコレか?」
小指を立てるオニーサン。