金烏玉兎


門を抜けて少し歩く。

帰ったらまず数学をやって…、ぶっつけ本番派の百合ちゃんは何にもやらないのかな?と聞こうとした。

「…あれ?」

隣に居ると思っていた百合ちゃんが居ない。

置いてきちゃった!?と思って後ろを振り返ると、数メートル後ろに立っている。


「…先輩?」


そう呟いて見ている方向を私も見る。

また、朱月先輩?

百合ちゃんの所まで戻ってみると、知らない女の先輩が道路を挟んだ向こう側で携帯と、にらめっこをしている。



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