金烏玉兎
朝の道、雑草に霜が降った。



カーディガンを羽織って外に出る。

昼間は少し暖かくなるのに、朝は寒い。

吐く息が白い。

尤も、兎の聖は寒さを感じないのか、首元が開いていてマリア様のネックレスが覗いている。


「桜嘉さん、お母様からお電話がありましたよ。今回の試験の結果のことで。」

家を出る直前に東仲さんに言われた。

普段はあまり干渉しないお母さんは成績の事については毎回きちんと聞いてくる。

溜め息を吐きながら、自転車で学校に向かう。



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