チビなアイツ
~♪~♪

「携帯なってるよ?」

「ちょっとごめん。…もしもし」

「…うん。今から行く。」


かすかに女の子の声がした。

「ちょっと用事あっから。」

「…ッ」

頬を伝う暖かいもの。
涙だった…

「…ヒッ」

「ちょっ?!」

「な…んで…涙なんて…ッ」

「どうしたんだよ。」

あたしはただのおもちゃ。
遊び相手。

「…光…ッ雅君。なんて。嫌…いッヒ」

「…。」
あたしは走った。
行く宛もなく走って、走って。
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